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従来工法の課題を突破!工法転換による技術的課題の解決策

「薄板加工品を強固に取り付けたい…」

「溶接ビートが無くして、組み立て時間を短縮したい…」

「円筒パイプを綺麗に仕上げたい…」

 

このように、板金加工の技術的な限界により実現できないと判断されるケースは少なくありません。しかし、こうした技術的な課題も、工法転換によって打破することが可能です。既存の板金加工の枠にとらわれず、発想を柔軟に転換し、他の工法を検討することが重要です。

 

 

要望①:薄板加工品でもネジ山を増やして、部品を強固に取り付けたい

板金加工において、タップのネジ山を増やす方法として、バーリング加工が用いられることがあります。バーリング加工は溶接を不要とするため、コスト削減や納期短縮に繋がるというメリットがあります。しかし、1mm以下の薄板板金にバーリング加工を採用すると、板厚不足によりネジ山が簡単に潰れてしまう可能性があります。また、強度不足に陥るリスクも無視できません。

 

<マツダの工法転換提案>

固定方法の指定がない場合、薄板板金でネジ山を増やすにはナット溶接が適切です。

当社では、パイロット付きナットをスポット溶接することで、溶接時の熱の影響を最小限に抑えつつ、短時間で効率的にナットを溶接することが可能です。

 

 

要望②:他の部品と組み合わせる為、表面に溶接ビードの凹凸を無くしたい

 

様々な部品を組み合わせて使用する精密板金では、溶接ビードが表面に残ると、組立時の嵌合に不都合が生じる場合があります。この問題を回避するため、溶接を行わない構造への設計変更が検討されることもあります。しかし、どうしても溶接が必要な場合は、溶接ビードを除去する仕上げ工程が必要となり、結果的にコストが上昇してしまいます。

中には、薄板製品ですと仕上げることすら難しい場合もあります。

<マツダの工法転換提案>

溶接箇所に指定がなければ、展開時に板厚幅のスリットと差し込むツメを付けておき、組立の際に挿入する構造へ変更し、裏面から溶接することで、表面に溶接ビードが出ることなく溶接が可能です。また、表面からの溶接と比較して、歪みが格段に小さくなるため、組立時の嵌合問題も解消できます。ただし、溶接範囲が小さくなるため、強度についての確認が必要です。

💡ここで1POINT!💡

この方法は、溶接トーチが入らない、もしくはレーザーの入射角が取れないような、”狭い部分”への溶接でも、転換できます!

ピンなどの溶接の場合は、ピンを立てる側からの溶接は45度からの溶接が必要となりますが、裏側からの溶接であれば、平面上で加工できるため、溶接品質の安定にもつながります。

 

 

要望③:円筒パイプを美しい円弧形状に仕上げたい

カバーや部品の一部など円筒形状が必要となる場合、少量であったり、市販にサイズがない場合は、ロール曲げ加工で製作します。

その際、よく使用される3本ロールは、最初に「はな曲げ」と呼ばれるベンダー曲げを行う必要があり、材質・板厚・幅に応じて圧力を少しずつ調整し、角度を確認しながら、何度も機械に通し、加工します。

1本を加工するのに多くの工数を要する上、末端がストレートになり、最後まで巻き切れないため、綺麗な円筒にはなりにくいです。

また、使用する材料が平面ではなく、切り欠きや長穴などの抜けがある場合は、顕著にストレートが現れます。

 

<マツダの工法転換提案>

マツダでは、均一な圧力で板材の末端まで一気に曲げることができる2本ロールを使用することを提案しています。

2本ロール加工では、曲げ跡のない美しい円筒を作ることが出来ることに加え、3本ロールでは上手く曲がらない切り欠きや長穴形状も綺麗に巻くことが可能です。

また、3本ロールでは対応が難しい小径ロール加工(当社実績:最小径φ14mm)にも対応することが可能です。

 

2本ロールと3本ロールの比較は、動画をご覧頂ければ一発でご理解頂くことができると思います。

 

 

当社は今回紹介した提案以外にも、数多くの工法転換でお客様が断念した加工不可案件を可能にしてまいりました。今回ご紹介出来なかった提案内容を下記にまとめておりますので、ご興味のある提案は、ぜひご確認くださいませ。

 

>>美観重視品のため、表面に溶接歪みや溶接痕を出したくない

 

>>ベンダー曲げが出来なくても、溶接では対応してほしくない

 

>>薄板溶接で歪みを最小限にしてほしい

 

お客様のご要望通りの板金加工を実現するには、発想を転換することが重要です。そのためには、まずお客様が求めていることや用途・目的を加工者と綿密に摺り合わせることが不可欠です。

当社では、いただいた図面をそのまま作成するだけではなく、「仕様上問題がなければ、このような加工方法はいかがでしょうか」といった積極的なVA・VE提案を行っています。このような提案を積極的に行う企業は稀ですが、加工者にご要望をお伝えいただくことで、実現の糸口が見つかる場合もあります。

それでも加工が難しい場合は、ぜひ一度当社にご相談ください。株式会社マツダは、精密板金や薄板板金において豊富な実績を持ち、多数のVA・VE提案を行ってきました。新しい視点から、お客様の課題に最適なご提案をさせていただきます。

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